1960年代 PART1

作品ポスター

作 品 解 説

スタッフ・キャスト
キングコング対ゴジラ

「キングコング対ゴジラ」 

昭和37年(1962) 8月11日 公開/併映「私と私」 観客動員数1255万人

北極の氷の中から突如ゴジラが現われた!ゴジラは原潜シーホーク号を押しつぶし、更に北極の軍事基地を破壊して南下を始めた。同じ頃、パシフィック製薬宣伝部では、ファロ島の魔神を自社提供番組の視聴率アップに使おうと桜井と古江の両名をファロ島へ向かわせる。果たして、ファロ島に出現した魔神とはキングコングであった。生け捕りにされ日本に連れてこられたコングは那須高原でゴジラと対決する。第1ラウンドはゴジラの勝利に終わったが、ゴジラもまた高圧電流の前に退散を余儀なくされる。一方、退散したコングは今度は都心に現われる。桜井の妹を人質に国会議事堂に登ったコングは、ファロ島の紅い実で眠りに落ちる。コングは富士高原に運ばれ、ゴジラと再び対決。熱海城を破壊し、海中に転落する2頭の怪獣。
再び海上に姿を顕わしたのはキングコングだった。

東宝30周年記念作品として製作された、ゴジラ映画最大のヒット作。
日米が誇る二大怪獣の対決に日本中が沸いた。前作から7年をおいて作られたゴジラ初のカラー・スコープ映画でもある。作者の私も昭和シリーズで2番目に好きな映画です。

ゴジラ・・・・・・・・・中島春雄
キングコング・・・・手塚勝巳

桜井修・・・・・・・・・高島忠夫
桜井ふみ子・・・・・浜美枝
藤田一雄・・・・・・・佐原健二
古江金三郎・・・・・・藤木悠
多湖部長・・・・・・・・有島一郎
重沢博士・・・・・・・・平田昭彦
チキロの母・・・・・・・根岸明美
通訳コンノ・・・・・・・・大村千吉
たみ江・・・・・・・・・・若林映子

製作・・・・・・・・・・・田中友幸
監督・・・・・・・・・・・本田猪四郎
特技監督・・・・・・・・円谷英二
脚本・・・・・・・・・・・・関沢新一
モスラ対ゴジラ

「モスラ対ゴジラ」

昭和39年(1964) 4月29日 公開/併映「蟻地獄作戦」 観客動員数720万人

大型台風によって、静之浦海岸に巨大な卵が流れついた。ハッピー興行社の熊山はその卵を網元から買取り、娯楽センターの目玉にしようと図る。だが、熊山たちの前にどこからともなく小美人が現れ、卵を返して欲しいと訴える。しかし、熊山たちは小美人たちをも捕らえようとする。小美人を助けた毎朝新聞の酒井と純子に卵はモスラの卵だと告げる小美人。その後、倉田浜干拓地から突如ゴジラが姿を顕わす。ゴジラは四日市工業地帯を破壊し、更に名古屋の街をも蹂躙する。酒井たちはモスラの協力を得るため、小美人とともにインファント島に渡る。願いを聞き入れたモスラは卵を守る為に日本に飛来しゴジラと対決する。だが、モスラはゴジラに敗れ、防衛隊の電撃作戦も失敗に終わる。祈りの歌を捧げる小美人の前で、モスラの卵が孵化し2匹の幼虫が現れ、ゴジラと対決する。モスラの幼虫の吐く糸に絡め取られ、ゴジラは海中に消えたのだった。

1961年に製作された「モスラ」が、今度はゴジラと対決する。荒々しいゴジラと優しき怪獣モスラとの戦いにおいて、ゴジラは徹底的に悪役だった。東宝怪獣映画シリーズで最も有名なヒロイン「小美人」を当時大人気歌手であったザ・ピーナッツ(ちなみに「恋のバカンス」が1963年発表)が「モスラ」に続き演じている。

ゴジラ・・・・・・・・・中島春雄

酒井市郎・・・・・・・宝田明
中西純子・・・・・・・星由里子
三浦博士・・・・・・・小泉博
中村二郎・・・・・・・藤木悠
熊山・・・・・・・・・・・田島義文
虎畑次郎・・・・・・・佐原健二
小美人・・・・・・・・・ザ・ピーナッツ
デスク・・・・・・・・・・田崎潤

製作・・・・・・・・・・・田中友幸
監督・・・・・・・・・・・本田猪四郎
特技監督・・・・・・・・円谷英二
脚本・・・・・・・・・・・・関沢新一
三大怪獣地球最大の決戦

「三大怪獣 地球最大の決戦」

昭和39年(1964)12月20日 公開/併映「花のお江戸の無責任」 観客動員数541万人

世界は異常気象に覆われ、流星群も地球を見舞った。地球に何かが起きようとしていた。警視庁の刑事、進藤はセルジナ公国のサルノ王女の護衛を命じられた。だが、彼女を乗せた飛行機は流星と激突し、爆発した。
その後、金星人を名乗る女預言者が各地に現れ、地球の危機を警告して回った。その姿を新聞で見た進藤刑事は彼女が死んだ筈のサルノ王女であることに気がつく。そして、王女の命を狙う暗殺団もまた彼女を追っていた。王女の予言通りにラドン、ゴジラが復活し、黒部峡谷に落下した隕石からは最強の宇宙怪獣キングギドラが現われた。ゴジラとラドンは激しく戦い、キングギドラは松本市を破壊し東京に現われた。キングギドラによって、金星同様地球も死の星になってしまうのか?小美人は、この危機にインファント島からモスラを呼んだ。地球怪獣を協力させ、キングギドラを倒すためだ。
なかなか説得に応じないゴジラとラドン。だが、果敢にキングギドラに挑むモスラを見て、二頭も戦いに加わった。三大怪獣の協同攻撃によって、遂にキングギドラは宇宙に逃げ帰るのだった。

ゴジラ映画最大の娯楽大作(と作者は思う)。隕石の中から炎が現れ、それが三つ首の黄金竜キングギドラに変わるシーンは東宝怪獣映画屈指の名場面である。ドラマ部分も四つのエピソードが複雑に絡まり、見事な展開を見せる。もちろん、怪獣それぞれにも見せ場が用意されている。
この作品は作者がゴジラ映画の中でbPと常々思っている映画です。もし未見の方がいたら、ぜひ観賞されることをお勧めします。

ゴジラ・・・・・・・・・・中島春雄
キングギドラ・・・・・手塚勝巳

進藤刑事・・・・・・・夏木陽介
進藤直子・・・・・・・星由里子
サルノ王女・・・・・・若林映子
小美人・・・・・・・・・ザ・ピーナッツ
村井助教授・・・・・小泉博
塚本博士・・・・・・・志村喬
セルジナ国老臣・・天本英世
帽子を拾う男・・・・・大村千吉
沖田課長・・・・・・・平田昭彦
黒眼鏡の男・・・・・伊藤久哉

製作・・・・・・・・・・・田中友幸
監督・・・・・・・・・・・本田猪四郎
特技監督・・・・・・・・円谷英二
脚本・・・・・・・・・・・・関沢新一

怪獣大戦争

「怪獣大戦争」

昭和40年(1965)12月19日 公開/併映「エレキの若大将」 観客動員数513万人

地球連合宇宙局のロケットP-1号は宇宙局員の富士とグレンを乗せ、新たに発見された木星の衛星X星へ調査に向かった。彼等はそこで高度な文明を持つX星人と接触する。X星人は怪物0「キングギドラ」の襲来に地下生活を余儀なくされており、彼等はガンの特効薬の代りに地球のゴジラとラドンを貸してほしいと申し出てきた。
同じ頃、富士の妹春奈とその恋人鳥居は、痴漢撃退器レディガードの契約の為に世界教育社の波川女史のもとを訪れてようとしていた。だが、彼らは何故か追い返されてしまう。X星人は円盤から発する不思議な光線でゴジラ
とラドンをX星に連れ帰る。そこにキングギドラが現われるが、地球怪獣の前にキングギドラは敗退する。
富士とグレンも再びX星に招かれるが、彼らはそこで何人もの波川女史と遭遇する。波川女史はX星のスパイであり世界教育社はその隠れ蓑だったのである。X星人は3体の怪獣を操り、地球に攻撃を開始した。
スパイでありながらグレンを愛してしまった波川女史は処刑されるが、その前にX星人の弱点をグレンに託していた。その弱点とは、あのレディガードの発する特殊音波だった。直ちに地球連合による反撃が開始され、X星人の
円盤は壊滅。催眠がとけたゴジラとラドンによってキングギドラもまた宇宙へ敗退した。

「宇宙人による地球侵略」というSFテーマをゴジラ映画にミックスした初めての作品である。ゴジラとラドンはこの
作品で再びキングギドラと戦うことになる。
尚、賛否両論のあるゴジラの「シェー」は円谷監督が周囲の反対を押し切って決行したとされている。その結果、
子供たちには大いに受け入れられたが、ここから「ゴジラ映画」の変貌が始まったともいえる作品である。
この作品に登場するX星人・波川女史は今でも人気のあるキャラクターである。演じる水野久美さんは、作者が東宝女優陣の中で最も好きな人でもある(^_^;)。

ゴジラ・・・・・・・・・・中島春雄
ラドン・・・・・・・・・・・篠原正記
キングギドラ・・・・・・広瀬正一

富士一夫・・・・・・・・宝田明
グレン・・・・・・・・・・・ニック・アダムス
富士春奈・・・・・・・・沢井桂子
波川女史・・・・・・・・水野久美
鳥居哲男・・・・・・・・久保明
桜井博士・・・・・・・・田崎潤
X星人統制官・・・・・土屋嘉男

製作・・・・・・・・・・・田中友幸
監督・・・・・・・・・・・本田猪四郎
特技監督・・・・・・・・円谷英二
脚本・・・・・・・・・・・・関沢新一